11月12日~17日、京都造形芸術大学の学生、教職員のメンバーの人たちと、フェアトレード・スタディツアーでフィリピンを訪問しました。
学生たちは、今年の春から自分たちが思い描いてきた商品のデザイン画の作成を、出発の前の晩まで熱心に作業。到着後も、学生4人のうち、3人が初めての海外ということもあって、見るもの聞くもの全てに興奮。
最初に訪問したアバカ商品のデザイン開発と輸出を専門的に行っているNGO:CCAPでは、代表初めデザイナーやプロジェクトマネージャーがミーティングに参加。学生たちの英語によるプレゼンを熱心に聞き、デザイナー同士の貴重な意見交換を行うことができました。
【フィリピンのNGOのスタッフと熱い議論を】
次に訪問したパナイ島マリナオ町でも、地元の人たち30人以上が集まり大歓迎!伝統工芸であるアバカ製のサンダルやバックなどを並べ説明して下さり、また伝統的技術の体験をさせて下さったりと、終始熱気に包まれた交流を行うことができました。
【暖かく迎えてくれた農村の人たちと記念写真を】
翌日は、マリナオ町庁舎で、副町長の挨拶の元、学生たちが地元の人たちにプレゼンを行い、どんなデザインが日本で好まれるかなどの説明。プレゼンの後は、学生たちのところに大勢の人たちが集まり、説明したデザインの商品をどうやったら作れるかなどの意見交流を行い、想いが通じれば、言葉ではないということを実感した次第です。
その後、山村を訪問し、アバカの木から繊維を採取する見学・体験させてもらい、天然資源アバカから製品が作られるまでの過程を体験することができ、充実した旅になったと思います。
今回のツアーでは、どこへ行ってもフィリピンの人たちが温かく迎えて下さり、日比両者で協力してプロジェクトを進めていくことを確認することができ、学生たちは「頑張って魅力的なデザインを作るぞ!」と、熱い想いを抱いて帰国した次第です。
NPO法人フェア・プラス
事務局長 河西 実
フェアプラスは新たなチャレンジとして、今年度京都造形芸術大学と協働して、フィリピンの天然素材アバカの繊維を活用した、市場価値の高い魅力的なフェアトレード商品のデザイン開発を進めることにしました。(写真は4月18日に大学で行ったプロジェクト説明会)
アバカは、バナナの木と類似したバショウ科の多年生植物で、その幹から採取した繊維は非常に柔軟で強靭な特性を持っています。
フィリピンではこのアバカの繊維を使い、非常に多様な商品が開発されています。
フェアプラスでは、1年間の長丁場で、京都造形大の学生さんたちに自由な発想で、日本の人たちにとって魅力を発揮する商品のデザイン開発に取り組んで頂くことにしました。
プロジェクトでは、学生さんたちにデザイン開発を行って頂くだけでなく、フィリピンの生産者を訪問するスタディ・ツアーや製作しデザインを学生さん自ら市民・企業に提案する活動なども計画しています。
また、これらの取り組みを行った上で開発したデザインは、フィリピンの貧しい生産者に中間製品まで製作して頂き、仕上げ作業を日本の作業所で行って頂くことを考えています。
今後、定期的に進捗状況を報告させて頂きますので、広く関係する企業・団体のみなさんにデザインの評価等に協力をお願いしていく予定です。
NPO法人フェアプラス
事務局長 河西 実
minorukasai51