2021年9月18日(土)~9月26日(日)10時~17時
関連イベント
9月19日(日) 13:00 ~ 14:30 (申し込み不要)
トークイベント
ーフィリピン・マリナオ村より
Villa Flor Villanueva Javier
サンラモン・アバカハンディクラフト組合代表
ー上世屋より
齊藤 麻弓 氏
藤織り工房ののの 主宰
制作実演
マクラメ編み実演
藤織り実演
9月26日(日) 13:00 ~ 16:00
要事前申し込み(定員20名) NPO法人フェア・プラスまで
【定員に達しましたため、申し込みを締め切らせて頂きます。】
講演
『いまなぜ民藝か』
鞍田 崇氏
明治大学准教授、哲学者、民芸研究者
トークイベント
ーフィリピン・マリナオ村より
Villa Flor Villanueva Javier
サンラモン・アバカハンディクラフト組合代表
ー上世屋より
齊藤 麻弓 氏
藤織り工房ののの 主宰
制作実演
マクラメ編み実演
藤織り実演
入場無料
会場:錦水亭竹生園
京都府長岡京市天神2-15-15
(会場の感染対策については、こちらをご覧ください。)
http://fairplus.doorblog.jp/archives/58422911.html
アバカ・マクラメ編みと藤織りは、山間地域の暮らしの中で育まれた繊細な手仕事、フィリピンと日本の農村共同体の営みの象徴と言えます。両者の普遍的な美しさは、そのような中で伝承・昇華してきた技ではないでしょうか。
展示会では幅広い作品とともに、マリナオ村と上世屋の美しい暮らしと自然をご覧いただきます。イベントでは、民藝研究者鞍田崇先生の講演、作家齊藤麻弓が語る藤織りへの思い、フィリピンとオンラインで結ぶ実演を行います。
会場は竹林を望む広々とした空間で、自然の風を感じながら手仕事を間近でご覧いただけます。
お問い合わせ
特定非営利活動法人フェア・プラス担当:河西(かさい)
所在地:京都市下京区月鉾町52 イヌイ四条ビル3階Flag四条
TEL:075-744-0646 / FAX:075-744-0945
E-Mail:info@fairplus.org
事業:日本万国博覧会記念基金事業
https://www.osaka21.or.jp/jecfund/
主催:特定非営利活動法人フェア・プラス
共催:藤織り工房ののの
協力:高野竹工株式会社
展示会場について
錦水亭竹生園
長岡天満宮に隣接する筍料理で有名な錦水亭の旧宿泊施設「竹生園」。その名の通り竹林を有する昭和レトロな建築の2階大広間での展示です。竹の笹が風に揺れる音を聴きながらゆったりと時間が流れる空間でゆっくりご覧いただけます。
会場までの地図
会場協力:高野竹工株式会社
良質の竹の産地として知られる京都府長岡京市に工房を構え、様々な技術を持つ職人が竹林の管理から制作まで一貫して行い、茶道具から日用品まで多彩な商品の製作に携わっています。
今回の展示では、竹ボタンや茶箱など、アバカと京都の竹のコラボ作品を紹介します。
竹生園一階「高野竹工ショールーム」では、竹林を望むショップエリアにて「二つの村の布展」展示品および関連製品の販売も致します。
フィリピン・マリナオ村
アバカとフィリピンの民芸品
アバカは、フィリピン特産のバナナの木に似た植物で、幹から採った繊維は柔軟で水にも強いことから、古くから漁網などに使われてきました。特に、フィリピン中部地方のアバカの木の繊維は繊細で上品で淡い生なり色をしていることから、手編みの民芸品作りに使われてきました。
アバカ・マクラメ編みとマリナオ村のこれから
フィリピン中部の山村マリナオ村の人たちは、貧しい暮らしを少しでもよくするため、「マクラメ編み」という伝統の技法を母から娘へ代々受け継ぎ、アバカの繊維を編んで民芸品を作ってきました。しかし、マクラメ編みは非常に手間と根気がいる作業で収入も多くなく、村を離れ都会へ働きに出ていく若い人たちも多くいました。
フェア・プラスは、アバカ・マクラメ編みの美しさを日本の人たちに伝えたい、マリナオ村の伝統を絶やしてはいけないと、村の人たちとアバカの帯やバッグを作り、村の人たちの暮らしをよくしようと取り組んできています。
特定非営利活動法人フェア・プラス http://www.fairplus.org/
2012年よりフィリピンの山村マリナオ村の人たちを支援するため、フェアトレードで村の民芸品であるアバカ・マクラメ編み商品の輸入販売を開始。2014年より村の人たちのさらなる収入の向上を目指し、質の高い商品の開発に取り組み、京都の着物文化との融合を目指した浴衣や夏の着物に合わせてアバカ八寸帯やクラッチバッグなどを開発、多くの着物愛好家の方たちの評価を頂いてきた。
藤織りと上世屋集落
古来、日本各地で生活に用いる布は身近な植物の繊維で織られていました。藤織りはその内のひとつです。江戸時代以降、木綿の普及と共に徐々に作られなくなる中、京都府北部の山間の村 上世屋では、女性の冬仕事として途絶えずに受け継がれてきました。初夏、山に自生する藤の木を伐り、雪深い冬中、その繊維を糸に繋ぎ、春までに布に織り上げました。
藤織りのこれから
藤織りの制作技術伝承は、1989年より「丹後藤織り保存会」によって活発に行われていますが、上世屋の生活サイクルの一部として続けられてきた藤織りは、高齢化や離村に伴って減少し、現在、地元の村人で藤織りに携わっているのは90歳代の女性一人となってしまいました。村の生活の一部としての藤織りを絶やしたくないとの想いから、齊藤麻弓は上世屋に移り住み、藤織りの歩みを繋いでいます。
藤織り工房ののの(齊藤 麻弓) https://www.nononokamiseya.com/
埼玉県出身。木工職人の祖父 齊藤久山に憧れ、ものづくりの道を志す。
結城紬の織り子を4年、地機での製織を習得。野村シルク博物館で繭からの絹糸作り、天然染料による染色、高機による製織など、絹織物の一連の制作工程を学ぶ。龍村美術織物で紋織の手織り職人として6年。この間、丹後藤織り保存会主催の藤織り講習会を受講し、30期保存会員となる。2018年上世屋に移住し、2021年3月「藤織り工房ののの」を立ち上げる。