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第35回ツキイチカフェ「行こう!“もうひとつの旅”へ。新しい出会いのチャンスだ!」

69日開催の第35回ツキイチカフェは、山田 和生さん(㈱マイチケット 代表取締役会長)をゲストに迎えて、「行こう!“もうひとつの旅”へ。新しい出会いのチャンスだ!」をテーマに開催しました。

 

最初に山田さんからは、参加者みなさんの関心の高いスタディツアーについて、多くあるツアーの違いについて話がされました。参加を考える学生から、多くのスタディツアーにどのような違いがあって、どのツアーを選んだらよいか分からないとの声が聞かれます。多種多様のスタディツアーの中で、現実的には予算(地域)による理由が大きいですが、ツアーの内容(体育会系か文化系か)と参加動機(自分を変えたいのか、社会を変えたいのか)を縦軸横軸で考えていくとよい、ツアーによってかなり違いがありますと説明されました。

NGO側のツアーを企画する動機が社会を変えたいとの想いからが大きいが、参加者は自分を変えたい、とにかく行ってみたいという人が多いという違いがあり、ミスマッチが生じています。NGOがツアーの内容を濃いものにしようと頑張れば頑張るほど、参加者へのハードルが高くなってしまっています。ツアーについての情報はネットで取れますが、参加者がどのツアーに参加するか決定する理由は口コミによるところが多いですと、興味深い現状について山田さんから話がされました。

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山田さんは20代の時に、パレスチナ難民キャンプを訪問したそうです。その経験から1982年に26歳の時にマイチケットを設立されました。設立時の最初のツアーは内戦地ニカラグアへの人民支援ツアーだったそうです。

当時はHISなどが設立され安価なツアーが花盛りの時代でしたが、 “深海魚的”スタートを切ったマイチケットは、“ガラパゴス的”進化を遂げ、オルタナティブツアーを専門に扱って行ったそうです。

スタディツアー等には、常に病気や事故のリスクがあり、危機管理の問題への対応が非常に重要で、NGO、大学などツアーを企画する人たちには大きなニーズがありました。マイチケットは10年以上にわたり多くの現場での対応から蓄積してきた経験に基づき、ツアーを企画する人たちのニーズに専門的に答えて、協力してきました。

ツアー中に事故があった場合に備え、24時間体制で対応できるようにする必要がありますが、大学ではそのような体制を取っているとことはほとんどありません。マイチケットは、旅行中の責任を旅行代理店として取っています。事故対応のシミュレーションを行い、リスクについて考える、セーフトラベルセミナーも開催してきたそうです。


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マイチケットのオフィスの隣に立てられた、CASA de UME(カサ・デ・ウメ)と呼ばれる建物は、設立時のスタッフ故梅村尚久さんを記念して、「若き日に抱いた志を、次の世代に手渡したい」という熱い思いから建てられました。CASA de UMEには、インターネットスタジオ、NGOの説明会場、ランチも自炊できるキッチンのある部屋、カヌーを置いているガレージ、バーベキューなどもあるそうです。

CASA de UMEの目的はシンプルで、人と人とが向き合うことができる「場」となること、少数者や弱者の視点から人の生き方や社会のありようを問い直す「場」となることですと、熱い想いを語られる山田さんでした。



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ゲストと参加者との交流でも、安全管理は大切だがそれが過ぎると学びが少なくなってしまう、障がい者や高齢者が参加するツアーには学びが多い、NGOのツアーを企画する動機など、いつもと違った視点での幅広い話もされ、参加者のみなさんは真剣な面持ちで山田さんの話を聞いていました。

 

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