NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

2015年10月12日開催京都造形芸術大学共催シンポジウム

21051012日、フィリピン・マリナオ村からMs .Villaflor V.JavierBingさん)の来日を記念して、京都造形芸術大学にてシンポジウムが開催されました。

シンポジウムには、社会人・学生合わせて約100名の方が参加され、Bingさんの説明、その後のパネルトークを真剣に聞き入っていました。その内容を以下ご報告します。

 

来日ゲスト:Ms .Villaflor V.JavierSanRamon Abaca Handicraft AssociationSAHA)代表)Philippines Aklan Malinao

パネリスト:堀江弥生(元海外青年協力隊、マリナオ村で活動)

笈田真美(京都造形芸術大学学生4回生、フェア・プラスインターン)

中山博喜(京都造形芸術大学准教授)

河西実(NPO法人フェア・プラス)

司会進行: 本間正人(京都造形芸術大学教授)


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第一部「アバカ」と「マクラメ編み」「台風被害からの復興」について

Ms .Villaflor V.JavierBingさん)による説明:通訳堀江さん>

  京都造形芸術大学、その他大勢のみなさんとお会いできて大変嬉しいです。台風で被災した時に、フェア・プラスやみなさんが大きな支援をして下さったことに感謝しています。マリナオ村の市長からも感謝のメッセージを預かってきています。


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  マリナオ村はパナイ島アクラン州の村で、マニラから飛行機で約1時間のところにあります。村の人口は23,699人で、バランガイ(集落)の数は23あります。

  マリナオの語源は「クリアー」という意味で、マリナオ川はクリスタルクリアーな水が豊富です。村の人たちは、お金はないけど、平和的でのんびりしていて、心豊かな暮らしをしています。村人はシンプルな生活を送り、勤勉、親切が特徴です。教育を大切にしていて、子供を学校に行かせることに熱心です。暮らしは農業が中心で、アバカのスリッパ等を作って副収入を得ています。

  アバカはバナナの木に似ていて、繊維は簡単な道具で木の幹から取り出されます。村では、アバカの繊維を束ねて紐を作り、「マクラメ編み」という技法で紐を編んでアバカ商品を作っています。このマクラメ編みの技は親から子へ代々伝えられてきています。子供もアバカ商品作りを手伝って家計を助け、学校へ行くことができ、おかずも買えています。


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  フェア・プラス、京都造形芸術大学との出会いは大きかったです、従来はスリッパの他はランチョンマットやストラップだけを作っていましたが、ペンケース、マクラメポーチ、JIUバッグ、クラッチバッグ、帯など、多くの人たちに好まれる新しい商品を、次々に開発することができました。フェア・プラスから注文をもらうようになって、子供が学校に行けるようになり、電気製品も買えるようになりました。大きな助けとなっています。


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  201311月の台風ハイエンにより、村は大きな被害を受けました。台風でほとんどのアバカの木がダメージを受け、住宅も屋根が飛んでしまいました。フェア・プラスや京都造形大、みなさんの大きな支援のお陰で、食料、トタン屋根の材料の購入、アバカの植林などを行うことができました。みなさんの支援に感謝しています。マリナオ村の市長からも感謝のメッセージを預かってきています。

 

<フェア・プラスインターン笈田さんによる説明>

  2012年に京都造形大はフェア・プラスとともに、アバカ・プロジェクトを立ち上げました。フェア・プラスからの要望は、「日本で売れるアバカ商品であること」、「フェアトレード商品と言うブランドで売るのではなく、アバカの素材で勝負したい」ということでした。その後、毎年学生がマリナオ村を訪問して交流を図り、商品開発を進めてきました。

  マリナオ村が台風により大きな被害を受けた時は、京都造形大は募金活動を行い、食料支援や村を訪問しての支援物資を直接届ける活動などの取り組みを行いました。

  現在私は、クレードル・クレードル(ゆりかごからゆりかごへ)というブランドを立ち上げようとアバカ商品の開発を進めています。日本の親子とフィリピンの親子を繋ぎ合わせるコンセプトで、3040代の子供のいる女性にお洒落してもらうことを意識しています。商品としては、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、バッグなどを考えています。

 

<フェア・プラス河西による説明>

  フェア・プラスは、NPO法人設立前の2011年からマリナオ村との交流を図り、アバカ商品の日本への紹介、質の高い商品の開発に取り組んできました。

  アバカは魅力的な天然素材であり、マリナオ村のマクラメ編みは素晴らしい伝承技術です。マリナオ村とは、支援する・されるという関係ではなく、顔の見える信頼関係を大切にして、協力して魅力的な商品を生み出してきました。

  今年フェア・プラスは、百貨店で販売できる質の高いバッグや呉服店で販売するアバカ帯を開発、販売してきています。


第二部パネルトーク


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本間:堀江さんがマリナオ村へ行ったきっかけは何ですか?

堀江:企業で淡々と仕事をしていて生活に不安を抱いたい時、JICAの募集を見ました。英語を、仕事以外で行かせる場がほしかったので応募しました。それでフィリピン・マリナオ村に派遣されました。

本間:(堀江さんの会社での先輩に)堀江さんが帰国された時はどんな様子でしたか?

先輩:堀江さんは魂をフィリピンに置いてきていました。(笑)


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本間:マリナオ村の人たちは、堀江さんが来てどう変わりましたか?堀江さんとどう接していましたか?

Bingさん:堀江さんは親身になって何度も話を聞いて、優しく接してくれました。それで、私たちももっとよいものを作らなければと思いました。

  フェア・プラス、京都造形芸術大学の人たちとも交流を図るようになり、次々に新しい商品開発を進めていきました。それにより収入が増し、子供たちの中学、大学への進学のチャンスが大きくなりました。


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本間:笈田さんがこのプロジェクトに参加したきっかけは何ですか?

笈田:最初の年は、アバカ商品開発は大学のプロジェクト科目でしたが、アバカやフェアトレードに興味があり参加しました。「デザインで国際協力」に興味がありました。

本間:取り組んでいてどう思いましたか?

笈田:自分のデザインが商品になることは喜びでした。スタディツアーで生産者の顔が見え、生産工程を知ることはとても貴重でした。今後は、自分たちが関わらなくてもマリナオ村の人たちが自分たちで取引を行える土台作りができたらと思います。


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本間:中山先生はどのようにプロジェクトに参加されているのですか?

中山:大学で初年度「プロジェクト科目」として開始した時の担当教員でした。2年目からは学生たちが自主的なプロジェクトとして取り組んできていますが、継続して学生たちに協力してきました。


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本間:笈田さんの今後の展望は?

笈田:来年就職しますが、就職後もアバカのブランドを立ち上げて、事業に取り組んでいきたいと思っています。

以上


NPO法人フェア・プラス

事務局長 河西 実



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