NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

2015年10月11日開催ツキイチカフェスペシャル

21051011日、フィリピン・マリナオ村からMs .Villaflor V.JavierBingさん)の来日を記念して、ツキイチカフェスペシャルを開催しました。

カフェイベントでは、和やかな雰囲気の中、熱気に満ちた話がされました。その内容を以下ご報告します。

 

来日ゲスト:Ms .Villaflor V.JavierSanRamon Abaca Handicraft AssociationSAHA代表)Philippines Aklan Malinao

通訳・解説:堀江弥生(元海外青年協力隊、マリナオ村で活動)

 

第一部「アバカ」と「マクラメ編み」、「村の暮らし」を丸ごと知ろう!

Ms.Villaflor V. JavierBingさん)の挨拶>

  フェア・プラス、京都造形芸術大学、アクセス、みなさんにお礼申し上げます。日本訪問の話を聞いた時は、美しくモダンな国へ行けると凄く興奮しました。

マリナオの語源は「クリアー」という意味で、マリナオ川はクリスタルクリアーな水が豊富で、村人はシンプルな生活を送り、勤勉、親切が特徴です。教育を大切にしていて、子供を学校に行かせることに熱心です。暮らしは農業が中心で、アバカのスリッパ等を作って副収入を得ています。


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<フェア・プラスインターン:笈田さんによる基本情報の説明>

マリナオ村はパナイ島アクラン州の村で、マニラから飛行機で約1時間のところにあります。アバカはバナナの木に似ていて、繊維は簡単な道具で木の幹から取り出され、家具やファッションアイテムなどが作られています。

マクラメ編みは、中近東で生まれ、フィリピンにも伝えられてきました。マリナオ村ではフラワー編みなどの美しいマクラメ編みが生み出してきました。従来、村では伝統的にカラフルな商品が作られていましたが、フェア・プラス、京都造形大との出会いによって、アバカ商品のデザインが改良されていきました。


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Bingさんからの説明>

マリナオ村の人たちは、お金はないけど、平和的でのんびりしていて、心豊かな暮らしをしています。Bingさんのサンラモン集落からマリナオ村の中心まで2.5㎞を歩くかバイクに乗るしかない交通手段がありません。

村では、アバカの繊維を束ねて紐を作り、紐を編んでアバカ商品を作っています。マクラメ編みの技は親から子へ代々伝えられてきています。子供もアバカ商品作りを手伝っていて家計を助け、学校へ行くことができ、おかずも買えています。アバカ商品は、マリナオ村(役場)も一村一品運動で取り組んでおり、アレルギーフリーの商品です。

JICAの堀江さんが赴任してくるまでは伝統的なスリッパを作っていました。堀江さんが来て、アバカ生産者組合を立ち上げ、トレーニングを行い、品質向上に取り組みました。さらに、フェア・プラス、京都造形大との出会いが大きかったです、従来はスリッパの他はランチョンマットやストラップだけを作っていましたが、ペンケース、マクラメポーチ、JIUバッグ、クラッチバッグ、帯など、多くの人たちに好まれる新しい商品を、次々に開発することができました。


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01311月の台風ハイエンにより、村は大きな被害を受けました。台風でほとんどのアバカの木がダメージを受け、住宅も屋根が飛んでしまいました。フェア・プラスや京都造形大、みなさんの大きな支援のお陰で、食料、トタン屋根の材料の購入、アバカの植林などを行うことができました。みなさんの支援に感謝しています。マリナオ村の市長からも感謝のメッセージを預かってきています。

 

ここでマリナオ村を代表してBingさんから感謝状がフェア・プラスへ手渡されました。


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第二部アバカ商品のこれまでとこれから

Bingさんから参加者の質問に答えて>

  マリナオ村の人口は?:23,699人、バランガイ(集落)の数は23、アバカクラフト生産者組合のメンバーは55人、そのうち積極的に生産している人は35人です。

  何世代前からマクラメ編みを行っていますか?:少なくとも34世代前から編んでいます。

  日本の高い品質要求に答えても商品を作ろうとするモチベーションは何ですか?:日本の要求に答えることにより、正当な対価が払ってもらえます。達成感が得られます。

  フェア・プラスと一緒にやっていて困ったことは?:フェア・プラスの要求は厳しくて大変だけど、悪い影響はありません。

  Bingさんにとって苦労したこと、楽しかったことは?:日本からの要求をメンバーに伝えることは大変だけど、村の人たちの仕事、収入を助けることができることは喜びでもあります。

  未来への希望、今後の目標は?:日本のクオリティを満足した製品を作ることができた時は達成感があり、仕事にプライドが持てます。アバカ製品作りを通して、子供を大学まで行かせてあげ、家族の暮らしをよくしていきたい。


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<インターン生笈田さんの商品開発についての説明>

  京都造形大の4回生で、クレードル・クレードル(ゆりかごからゆりかごへ)というブランドを立ち上げようとアバカ商品の開発を進めています。日本の親子とフィリピンの親子を繋ぎ合わせるコンセプトで、3040代の子供のいる女性にお洒落してもらうことを意識しています。商品としては、ネックレス、イヤリング、ブレスレット、バッグなどを考えています。

 

<参加者による意見交換>

・元フェア・プラススタッフYさん:アバカの魅力は、肌さわり、白さ、編みの細かさと美さだと思います。商品開発で苦労した点は、マクラメ編みは一般に角ばってものを、丸みのある形状を作ることが難しかったです。

 

服飾デザイナーMさん:マクラメ編みはとても綺麗です。最初にアドバイスを求められたときは、デザインが統一性がなくバラバラでしたので問題点を指摘しましたが、その後フェア・プラススタッフで型紙を作ってデザインの改良を行い、マリナオの人たちに試作をしてもらっていました。その結果、とても素晴らしい試作品がマリナオから出来上がってきました。


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Bingさん:フェア・プラスから詳細な図面と型紙を送ってもらったので、頑張って作りました。言われたらすぐやることをフェア・プラスから学びました。

 

ジュエリーアーティストIさん:JIUクラッチバッグは、それまでのアバカのペンケースを発展させて、和装のイメージに合った形状のものにしたものです。竹ボタンは、最初は既成のものを使うことを考えましたが良くなかったので、有名な竹の作家さんにお願いして特注で作って頂きました。

 

フェア・プラスの協力者Uさん:あべのハルカスの販売をお手伝いしましたが、網目がとても綺麗だと手に持って評価してくれる人がましたが、どうやって使うのかイメージがわかないことと高い価格との兼ね合いから、販売に結びつけることが難しかったです。使い方もあわせて提案した方がよりと思います。

 

Bingさん:一部のメンバーしか帯などのレベルの高い商品は作れませんが、他のメンバーは作れる技量がないからなので不満は出ません。他のメンバーでもできるデザインがあればみんなやりたいです。サイズが大きいものは難しいですが、アクセサリーのような小さいものでも網目が細かいものは難しいです。


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ジュエリーアーティストIさん:今回試作してもらったバッグは、初回の試作にも関わらず、図面を渡しただけでここまで綺麗に作られていて素晴らしいと思います。継ぎ目も綺麗でクオリティが高いです。

 

グラフィックデザイナーNさん:初めてマリナオ村を訪問しましたが、すごく温かな村で、昔の日本を連想し、初めて会った人たちとは思えなかったです。自然の中に建つ家の土間でアバカ商品を作っている様子がとても素晴らしかったです。JIUのカードセットを製作にあたっては、アバカ商品を作る過程を見てもらい、暮らしの中の生産者の姿を表現したかったです。

Bingさんのお宅にホームステーさせて頂きましたが、とても楽しかったです。目玉焼きがめちゃくちゃ美味しかったです!(笑)

 

NGO職員Kさん:村の人が苦労して作ったものを検品でアウトにすることは辛くはなかったですか?

 

フェア・プラスの協力者Uさん:こちらで直せないか検討をして、どうしても直せない部分がある商品をN/Gとしました。マリナオへ詳細なレポートを送って、なぜN/Gなのか説明するように努めました。

 

Bingさん:メンバーの苦労が分かるだけに、N/Gと判定されたことは仕方ないがとても残念でした。N/Gが出た時、メンバーとミーティングを持って改善を図っています。村の人との信頼関係が重要です。みなさんの要望に答えられるよう、世界で売れる商品を作っていきたいと思います。みなさんのお陰で生活が向上することができて感謝しています。


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<終了の挨拶:新開理事長>

今回のBingさんの訪問を通じて、マリナオと日本の相互信頼がさらに深まっていくと思います。日本も限界集落の問題を抱えています。Bingさんのマリナオ村とのフェアトレードを通じて、日本にも目を向けていきたいと思います。お互いの友情がさらに深まるよう、みなさんのフェア・プラスへのご支援をお願いします。


NPO
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事務局長 河西 実




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