フィリピンマリナオ村で育まれて、素敵なアバカクラフトを生み出している「マクラメ編み」とは、どのような技術でしょう?(英語macrame:(訳)格子柄)
何本かの細紐や糸などを手で結び、幾何学的な模様をつくる手芸の一種です。
8世紀ごろアラビアを中心に発展し、15世紀ごろスペイン、イタリアに世界各地に伝えられました。ヨーロッパでは、おもに寺院の装飾、僧服、婦人服の房飾りなどに使われてきました。
フィリピンでも、15世紀ごろからマクラメ編みが使われるようになりましたが、綿に比べ細く、固いアバカの繊維はマクラメ編みに適していないため、あまり素材としては使われてきませんでした。
そんな中で、マリナオ村では、生活に馴染んできていたアバカとマクラメ編みが、独自の融合を果たし、マリナオ風マクラメ編みが生み出されました。
村では、アバカの繊維でハンディクラフトを作ることにより、少ない畑作収入を補う副業として、代々親から子へその技術が伝承され発展してきました。