NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

1月19日開催第51回ツキイチカフェ:「フィリピン山村の自然とともに生きる暮らし」って貧しいの?

  • 2019年11月27日

 

テーマ:「フィリピン山村の自然とともに生きる暮らし」って貧しいの?

 

フィリピンの山村マリナオ村サンラモン集落、森の中に家を建て、自然とともに生きる暮らしを営む村人。フェア・プラスが支援活動に取り組む村の人たちと、初めてゆっくりとした時間を過ごした学生スタッフは何を感じたのでしょう?素朴で温かい村の人たち、素直で照れ屋さんの子どもたちは、貧しい人たちなのか?

アバカの植林を行うマリナオの最奥地オズマンに足を踏み入れた時の感動も織り交ぜて、フェア・プラスが交流するマリナオ村のリアルをお話します。〔二宮 亜由美、河西 実〕

フェアトレード・コーヒーを飲みながら、みんなで会話を楽しみたいと思います。どうぞ気軽にご参加下さい。


第51回ツキイチカフェ活動写真

スピーカー:二宮 亜由美(NPO法人フェア・プラス 学生スタッフ)

京都の大学に在学、現在3回生。1回生よりフェア・プラスでボランティア活動に参加し、現在学生スタッフのリーダーとして活動中。201910月、フィリピンの山村マリナオ・サンラモン集落を訪問、ホームステイして、村人との時間を過ごす。

ファシリテーター:河西 実(NPO法人フェア・プラス 事務局長)

2012年、フェア・プラスを立ち上げ、発展途上国の人たちと、障がい者の人たちへのものづくりを通じた支援に取り組む。

第51回ツキイチカフェプロフィール写真



























日時:119日(日)14001600

会場: 東山いきいき市民活動センター1階 和室

605-0018 京都市東山区巽町442-9

定 員:20

参加費: 社会人800円、学生・会員500

    (フェアトレード・コーヒー、アバカ手編みコースター(初回参加者)、ブランドカードセット代を含む)

主催:NPO法人フェア・プラス、共催:東山いきいき市民活動センター

 

申込先:NPO法人フェア・プラス

Tel075-744-0646FAX075-744-0945

Mail:  info@fairplus.org 

 

NPO法人フェア・プラス

600-8492 京都市下京区月鉾町52 イヌイ四条ビル3階Flag四条

Tel: 075-744-0646Fax: 075-744-0945

Mail:  info@fairplus.org 

 

次回以降の予定

28日(土) ゲスト:正木 智砂(さらざん&つながりカフェ sobanomi 店長)

38日(日) ゲスト:西田 太一(JAMMIN合同会社 代表)

以上


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11月17日開催第49回ツキイチカフェ:「当たり前」や「普通」を疑うこと、そして時間がかかっても、プロセスを大事にすること~社会の仕組みを変える「共育の場づくり」~

  • 2019年11月22日

1117日開催第49回ツキイチカフェは、新堀 春輔さん地球・環境共育事務所 Earth-PAL 代表)をゲストにお迎えして、「『当たり前普通を疑うこと、そして時間がかかっても、プロセスを大事にすること。~社会の仕組みを変える共育の場づくり」をテーマに開催しました。

 

新堀さんは、高校生の時に南アフリカへ留学しました。当時の南アフリカは、人種差別アパルトヘイトが廃止になり、制度上は白人も黒人も平等となっていました。ところが実態は、学校のクラスは英語を話すクラス、アフリカ言語を話すクラス、中間言語を話すクラスに分かれ、それぞれのクラスにいる生徒は白人、黒人、ミクスチャーとはっきり分かれている。白人はヨーロッパ風の綺麗な住宅に住み、黒人は貧しい家々で暮らしていたそうです。

その時、新堀さんは「生まれた国や家により、なぜ格差が生まれ、生活や生死まで決まってしまうのか?」と疑問に感じました。

そして、南アフリカの初の黒人の大統領となったネルソン・マンデラ氏の「教育とは、世界を変えるために用いることができる、最も強力な武器である。」という言葉に感銘を受け、国際的なソーシャルワーカーを目指したそうです。


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福祉を志して感じたことは、福祉教育が高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉など縦割りになっていることでした。福祉は本来すべての人が幸せになることを目指すべきではないかと。

 

現代社会では、食品や衣類がどこでどのようにして作られているか、見えないものや見えないところに関心を持たなくても、生活ができてしまいます。しかし、私たちの生活が、貧困を生み出し、環境破壊を招くなど、いろいろなところに負荷をかけているのではないでしょうか?

新堀さんは、「もう食べれない!」と書いた2枚の絵を参加者に示しました。一枚の絵は、山盛りのご飯を前に食べ過ぎたお腹を突き出した人、もう一枚はまったく食料がなく餓死に苦しんでいる人。この2枚の絵のつながりを考えてみてくださいと。

すべての人がより幸せにくらせるよう、つながりの本質を大切にする、見えないものをしっかり見ることの想いから、地球・環境共育事務所 Earth-PALの活動を始めました。


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次に、「当たり前」、「普通」を定義してみて下さいと質問されました。私たちが普段なにげなく使っている言葉は、何を根拠に、誰が決めたのか?、多くの人が言っているから?、統計的に大多数のこと?

例えば、食堂の定食でご飯の量を「普通」と注文することがありますが、私たちはどれだけのご飯の量を注文しているか、はっきり分かっているでしょうか?

 

日本では食事をとる時、それぞれのお皿に取り分けて食べますが、新堀さんが暮らしたセネガルではひとつの大皿からみんなで手で取って食べるのが「普通」だそうです。ホストがゲストに十分な量を食べてもらうためにその方がよいからだと。

日本のバスは5分も遅れたら大問題ですが、セネガルのバスには時刻表がない、お客さんが定員いっぱいになったら出発するのが「普通」だそうです。その方が効率的だからです。

セネガルの結婚した女性は太らないと幸せでないとみられるため、無理をしてでも太るそうです。

マジョリティにとって「普通」は、マイノリティにとって「普通」ではないことがあります。


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新堀さんはいくつかの事例を用いて、「普通を考えること」の大切さ、立ち止まって考えることの大切さを話されました。新堀さんはそのため「学び合いの場作り」(共育)の活動に取り組んでいます。


参加者からは、福祉と環境を結び付けて考えたことがなかったです、「当たり前と普通」についてみんなが考えるようになれば世界が変わるのではないかなど、感想を述べあってツキイチカフェを終わりました。

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以上


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2019年10月台湾、フィリピンを訪問

  • 2019年11月01日

1010日より19日までの間、事務局長の河西が台湾、フィリピンを訪問致しました。

台湾は、今年5月よりアバカ製品を招待出展しています台中市繊維工芸博物館を訪問、フィリピンはアバカ・マクラメ編みの里マリナオ村の訪問が主目的でした。

両国の訪問の概要について以下ご報告させて頂きます。

 

1.台中市繊維工芸博物館

台中市の博物館で開催されています特別展「Slow Fashion」に招待出展されていますアバカ製品を見学してきました。

特別展の会場では、ゆったりした空間に美しくアバカの製品を展示してありました。

今回、京都一加と共同で開発したプロのデザイナーのデザインにる名古屋帯、巾着、信玄袋、竹バッグなどとともに、2014年に開発したクラッチバッグ、JIUバッグ、そして京都造形大卒業生が開発を行ったCradle Cradleのバッグやアクセサリーが展示され、これまでのアバカ製品開発の歩みを感じることができました。

博物館館長を始めとするお会いした関係者の方々からも、アバア・マクラメ編みの製品は繊細でとても美しいと高く評価して頂きました。

フィリピン・マリナオ村の人たちと一歩ずつ商品開発を行ってきたアバカ製品が、国際的にも高く評価されるよいになったことは大きな喜びです。


台中市博物館のアバカ商品の展示

このタイミングで台中市博物館を訪問した理由は、1012日に博物館設立2周年記念のイベントが開催され、台湾の繊維工芸に取り組むアーティストの中で、優秀作品、グランプリを表彰する式典が行われました。

河西はイベントの公式ゲストとして招待され式典に参列致しました。


台中博物館での受賞者表彰式

2015年より毎年アバカの苗木の植林を行ってきていますが、昨年までは生産者が暮らすサンラモン集落周辺の森で植林を行ってきました。

今回この地域のアバカの木の成長を見学してきましたが、3年前に植えた木は3メートルぐらいまで成長し、根元近くにはタケノコのように、すでに枝分かれしたアバカの新芽が出てきていました。


成長したアバカの苗木

将来アバカの木を伐採しても、この新芽が大きなアバカの木に成長してくれます。
そのため、一度植林してアバカの木が成長した地域では、将来にわたりアバカの木が得られることになります。

アバカの木の新芽


今年からはさらに植林を積極的に進めるため、アバカの生育に適した土地の調査を行って、マリナオ村の一番奥地のオズモン地区に植林を行うことにしました。

このオズモン地区への道は、狭く崖も通るため四輪車では行くことが難いため、日本から同行してきた学生スタッフが地元の人のバイクの後部座席に乗り訪問してきました。

 

  共同作業場

2017年に建設した当時は、レンガがむき出しの壁で、窓には窓枠や窓ガラスもなく、土の床という状態でしたが、毎年整備を進め、壁にはしっくいとペンキを塗り、天井に板を取り付け、トイレを設置するなど見違えるように綺麗になっていました。

共同作業場外観

部屋の内部にはマリナオ村オリジナルのデザインによるバッグなどがところ狭しと展示してありました。

共同作業場の内部


  小学校への寄付

 アバカ製品を製作するお母さん方が多く暮らすマリナオ村のサンラモン集落。その集落にあるサンラモン小学校を訪問し、少額ではありますが校庭に置くベンチ2脚を寄付してきました。村の子どもたちのために、少しでも何かしたいとの思いから、フェア・プラスとして寄付したものです。


小学校に寄付した椅子

最近この小学校では、特別授業でアバカ・マクラメ編みを教えているとのことです。


サンラモン小学校での記念写真(中央に寄付したベンチがあります)


  アバカの繊維採取とマクラメ編み生産者の家庭訪問

滞在中、アバカの木から繊維を扱きとる作業を見学、また帯の編み手さんのお宅を訪問し、細かな作業を見学させて頂きました。

アバカの繊維扱き取る作業


  アバカの繊維採取とマクラメ編み生産者の家庭訪問

滞在中、アバカの木から繊維を扱きとる作業を見学、また帯の編み手さんのお宅を訪問し、細かな作業を見学させて頂きました。

名古屋帯の編み手さん

以上


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