NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

第41回ツキイチカフェ「共に生きる社会をめざして」~ケアから考える新しい社会~

  • 2019年02月21日

217日開催の第41回ツキイチカフェは、南 スヒョンさん( NPO法人京都コリアン生活センターエルファ 事務局長)をゲストに迎えて、「共に生きる社会をめざして」~ケアから考える新しい社会~をテーマに開催しました。


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最初に南さんから在日コリアン一世の方たちの送ってきた、過酷な歴史についてお話を頂きました。

戦前日本の占領下におかれていた朝鮮(当時北朝鮮も韓国もないひとつの国でした)の人たちは、労働力として、生きるために日本に渡ってきました。
戦前は日本人として日本語を使うことを強制され、戦後
1952年講和条約締結後は朝鮮人に戻り、1965年に日韓平和条約が締結されてから多くの朝鮮人が韓国籍を持つようになりました。

その間、在日コリアンの人たちは、朝鮮戦争などの混乱の時期、韓国へ戻ることができず、非常に過酷な状況下、日本に住み続けざるを得ない状況に置かれました。

さらに、在日コリアンは「国籍条項」により長きにわたり社会保障制度の外で生きてきました。国民年金は1982年まで加入が認められませんでした。
その後国民年金に加入した在日一世の人たちは加入年数が短くなってしまったため、高齢になっても無年金者として年金をもらうことができないという厳しい現実にさらされました。


南


2000年にスタートした介護保険制度には「国籍条項」がありません。在日コリアンも加入できるようになりましたが、長年過酷な状況に置かれてきた一世の人たちは、「自分たちが加入できるはずがない。」と、あきらめていました。

南さんは、お年寄りの一世の人たちに安心してもらえるよう、韓国語で介護保険に加入して保障を受けられることを説明して回ったそうです。

 

このように高齢の在日の人たちに理解してもらい、介護制度を利用するようになりましたが、そこには‘’知らないがために生まれる‘’厳しい現実がありました。

介護スタッフから、「昔の懐かしい歌謡曲を歌いましょう」と誘われても唄うことができず疎外感を味わう、「折り紙を折りましょう」と日本の高齢者の人たちがみんな鶴を折っている中で一人折ることができず、疎外感からデイサービスに通うことを拒否するようになってしまう。


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ある時、介護スタッフが南さんに、在日のお年寄りの方を失語症の方ですと紹介されました。ところが、南さんが韓国語で話しかけると、韓国語で雄弁に話を返してきた、南さんがなぜ話をしないのか聞いたところ、「自分の日本語は韓国語なまりがあり、周りからバカにされる。話さない方が楽だ!」と説明されたそうです。日本語がよく分からない人たちが、認知症と誤解されることもあるそうです。

 

NPO法人エルファは、在日の方たちにこのような苦労を強いることなく、ありのままの自分を出して頂ける場所をつくりたいと、2001年に設立されました。建設に際しては、一口500円カンパで1500名にのぼる人たちから約3000万円の寄付を頂きました。

エルファの職員は全員バイリンガルで、食事にはキムチも提供し、在日の人たちが楽しめる娯楽を取り入れ、ありのままの自分を表現できる場を心がけているそうです。

エルファ友の会の呼びかけ人代表を、清水寺森清範貫主が務めて下さり、「在日の方たちの問題は、日本人の問題である」と語っておられるそうです。

 

デイサービス利用者と大学生の交流

参加者にとって南さんのお話は、在日の方たちの長い苦労の歴史と‘’知らない‘’ことが引き起こす深刻な問題を考える時間になりました。参加者との意見交換でも、南さんより「政治的に日韓の関係が厳しい時だけに、私たち民間のレベルでは分かりあえるようにすることが大切。
ヘイトスピーチにより在日の子どもたちも傷いているが、日本の素晴らしい人たちとの出会いが、一番の信頼回復の方法。

お互いに‘’知る‘’ことは簡単なようで難しく、努力がいる。」と、知り合うことの大切さを最後に話されました。


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以上


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【ミャンマーより活動責任者来日・出演!】第43回ツキイチカフェ「ミャンマー、内戦被害者が集う孤児院からの報告~現地フィールドワーカー・モーママさんと共に~」

  • 2019年02月18日

【ダブルゲスト:日本とミャンマーのNGO活動責任者が出演】

テーマ:ミャンマー、内戦被害者が集う孤児院からの報告

~現地フィールドワーカー・モーママさんと共に~


活動用写真1

PHD協会ではアジアの人たちとの共生を掲げ、村人の人材育成を40年近く実施してきました。
再来日予定のミャンマーのモーママさんもその一人。
現在、内戦被害者の孤児院やスラムで活動するモーママさんから現地の最新事情を日本語で報告していただきます。


活動用写真2

当会で検討中の新プロジェクト、第三国定住難民支援活動についても説明させていただきます。海外と国内の現場を繋ぐ新たな試みです。
また
NGOにまつわるデータと坂西の半生を振り返りつつ、NGOの課題と希望についても皆さんと考えてみたいと思います。〔坂西 卓郎〕

フェアトレード・コーヒーを飲みながら、ゲストのお話をお聞きして、みんなで会話を楽しみましょう。どうぞ気軽にご参加下さい。

PHD協会活動写真3

ゲスト:坂西 卓郎(財団法人PHD協会 事務局長)

1979年、神戸生まれ。阪神淡路大震災を経験し、NGOの世界に。フェアトレード、水俣、フリーランス、JICA研修事業などを経て、2010年にPHD協会に入職。現在は事務局長として海外事業、NGOマネジメントなどを担う。

ゲスト:モーママ(PHDミャンマー 代表)

2013年度PHD協会研修生。現在はPHDミャンマー代表として孤児院やスラムの子どもたち支援、村での保健衛生普及活動、図書館活動などに取り組む。


プロフィール用写真


日時:421日(日)14001600

会場: 東山いきいき市民活動センター1階 和室

605-0018 京都市東山区巽町442-9

定 員:20

参加費: 社会人800円、学生・会員500

    (フェアトレード・コーヒー、アバカ手編みコースター(初回参加者)、ブランドカードセット代を含む)

主催:NPO法人フェア・プラス、共催:東山いきいき市民活動センター

申込:NPO法人フェア・プラス

Tel075-744-0646FAX075-744-0945

Mail:  info@fairplus.org 

 

NPO法人フェア・プラス

600-8492 京都市下京区月鉾町52 イヌイ四条ビル3階Flag四条

Tel: 075-744-0646Fax: 075-744-0945

Mail:  info@fairplus.org 

 

次回以降の予定

62日(日)  ゲスト:梅田 純平((社福)大阪ボランティア協会)

616日(日)  ゲスト:石山 陽介(㈱ソイルワーキングス(蜜香屋)代表)

77日(日)  ゲスト:城 哲也(NPO法人さをりひろば)

以上

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12月24日開催ワンワールドフェスティバルfor youthに出展

  • 2019年02月11日
12月24日に開催された高校生向けのイベント:ワンワールドフェスティバルfor youthに出展し、フェア・プラスの学生スタッフが揃いのユニフォーム〔I Love Malinao〕を来て、活動しました。

ワンフェス1

当日は多くの高校生が来場し、会場は熱気に包まれていました。
フェア・プラスのブースでも学生スタッフが高校生たちにフィリピンのアバカ・フェアトレードプロジェクトについて熱心に説明をしていました。


ワンフェス2

以上
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