NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

第32回ツキイチカフェ「障がい者と社会の架け橋として」~福祉事業所と企業の間で~

  • 2018年03月20日

318日開催の第32回ツキイチカフェは、別府一樹さん(認定NPO法人トゥギャザー 常務理事・事務局長)をゲストに迎えて、「障がい者と社会の架け橋として」~福祉事業所と企業の間で~をテーマに開催しました。


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別府さんは通所授産施設で10年間働きましたが、施設では40名の利用者のうち30名が食事介助+排泄介助が必要な人たちで、「働く」ということとはとても縁遠い人たちでした。そのような利用者の人たちにも仕事をすることが求められ、必然的に職員ばかりがモノづくりをして、利用者の人たち小遣いを渡しているような状態でした。別府さんは、「障がい者って働かないといけないんやろうか?」と疑問を感じたそうです。

それが2000年に堺駅ショッピングモールにオープンした授産施設の製品を販売する店舗の事務局スタッフになったとき、知的障がい者の人たちがいろいろな製品を作っていることを知り、福祉事業所での「ものづくり」に対する意識が変わっていきました。これまで外の人との接点のなさから視野が狭かったことを痛感したそうです。


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元積水ハウスの専務取締役でNPO法人トゥギャザーを立ち上げた中條桂氏との出会いから、トゥギャザーで働くようになりました。中條さんは、障がい者の所得の低さと福祉事業所の商品が売れない現状を知り、障がい者と社会の架け橋としてトゥギャザーを設立されました。

トゥギャザーでは、最初に施設で作ってもらったものを企業に販売する「企業向けノベルティ」に取り組みましたが、ことごとく失敗したそうです。
理由は、

①数量(施設で生産可能な数が企業の求めるものに圧倒的に足りない)

②価格(高い・安い、共に市場価格とあっていない:障がい者が作ったものだからと職員が極端に安い値段を付けて売ってしまうなど。)

③品質(デザイン性を含め企業が扱うレベルに達していない)

と、すべての面で課題がありました。
これを解決するため、事業所のネットワークを構築して生産数を上げる、計数管理の研修を行う、品質・デザイン向上のため専門家の指導を受けてもらうなどの対応を進めました。

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さらに企業と福祉事業所の間で、納品・請求などのルールが守られない、納期を守らない、法令が理解できていない・守られない、などの問題も浮き彫りとなってきました。これらは働いている障がい者の人たちの問題ではなく、職員の課題でした。トゥギャザーでは、職員の意識改革、研修にも積極的に取り組んでいったそうです。

 

別府さんからは企業と福祉事業所が連携するためのポイントと課題はなにかの説明に加え、従業員をリストラせざるを得ない企業の障がい者雇用をめぐる問題、グループホーム建設を地域住民の偏見・無理解により断念せざるを得ないかった課題、さらに障がい者福祉をめぐる現在の法規制の問題などまで、トゥギャザーの幅広い活動を通じて直面してきた課題についてもお話頂きました。

今回は福祉事業所の職員の方の参加者も多く、みなさん真剣な面持ちでメモを取っていらっしゃいました。事業所でのご自分の業務の課題を話され、別府さんのアドバイスを尋ねる方もいらっしゃいました。


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また今回別府さんから事業所で作ったお菓子を提供頂き、お菓子を食べながら和やかに交流を図り、休憩時間には種々の製品を展示・紹介頂きました。


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ツキイチカフェ担当


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