11月12日開催の第17回ツキイチカフェは、小谷智恵さん(アレルギーネットワーク京都 ぴいちゃんねっと事務局長)をゲストにお迎えして、「『食物アレルギー』ってかわいそう?」をテーマに開催しました。
小谷さんが食物アレルギーのお子さんを育て始めた17,18年前はアレルギー対応の食品はほとんどなく、「食事の制限」=「生活の制限」でした。食事は「コミュニケーションツール」であり、お子さんが友達と一緒に同じものを食べて食事をすることができないことは、友達との途絶えることを意味し、同じものを食べることは「命の危険と隣り合わせ」となることを意味していました。
食物アレルギーのお子さんを育てられる多くのお母さんは、毎日三食とも手作りをしなければならず、体力的にかなり厳しく。学校からいざという時にすぐ来て下さいと言われるため仕事も辞めざるを得ない。アレルギー対応の食品は価格も高く経済的にも厳しい。周囲にはそのことを話せる、分かってくれるお母さんもほとんどいないため、孤独に悩む人たちが多いとお話されました。
「こんな子供を産んでしまった」自分を責めた時もあったそうです。お母さんにとって悩みを話し、理解して悩みを共有してくれる人との「つどいの場」が大切だと実感されたそうです。
少しずつアレルギー対応の食品も増えてきて、三食料理しなくてもよくなった時、お子さんから「お母さんは、あまり手作りをしてくれなくなったね。お母さんの料理好きなのに」と言われ、手作りの食事を食べられる子供は決して「可愛そう」なのではなく、幸せであり、子供たちはみんなと同じものを食べて楽しみたいだけなのだと気が付いたそうです。
地蔵盆で子供たちが食べるお菓子にアレルギーフリーなものはほとんどありません。ひとつでも二つでも、子供たちがみんなと一緒に食べることができるお菓子が増えたらよい、美味しいお菓子をみんなと楽しめたらよいと願って、活動されているとそうです。
4年前、アレルギーのお子さんが学校給食で亡くなった事件について、誰のせいでもない、学校を責めるのではなく、子供を真ん中に考えて、コミュニケーションを大事に、みんなで育ちあうことが大切と話して下さいました。
参加者みなさん、食物アレルギーの問題についてのすこし理解を深めることができたようです。
<実習>
今回は参加者のみなさんでコンビニへアレルギーフリー(玉子、小麦、大豆、エビ、カニなど7品目が使われていない食品)のお菓子を買いに行きました。
3歳の子供に食べさせてあげるお菓子を探しました。実際の探してみると、本当に食べることができるお菓子の少ないことを参加者みなさが実感した実習体験でした。ちなみに、私が買ったアレルギーフリーのお菓子は写真の「カリカリ梅」です。(3歳の子が食べるお菓子??)
NPO法人フェア・プラス
ツキイチカフェ担当