NPO法人フェアプラス 事務局長Blog

ふたつの村の布 ~マリナオのアバカと上世屋の藤織り~ 【日本万国博覧会記念基金事業】

  • 2021年08月16日
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 2021年9月18日(土)~9月26日(日)10時~17時 

9月21日(火)休館 


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関連イベント

9月19日(日)  13:00 ~ 14:30 (申し込み不要)

トークイベント

 ーフィリピン・マリナオ村より

 Villa Flor Villanueva Javier

 サンラモン・アバカハンディクラフト組合代表

Bingさん

 
  ー上世屋より 
  齊藤
麻弓

 藤織り工房ののの 主宰

齊藤麻弓さんver1

制作実演

 マクラメ編み実演

 藤織り実演



9月26日(日) 13:00 ~ 16:00

 要事前申し込み(定員20名) NPO法人フェア・プラスまで
【定員に達しましたため、申し込みを締め切らせて頂きます。】

講演

 『いまなぜ民藝か』

 鞍田 崇氏

 明治大学准教授、哲学者、民芸研究者


鞍田崇さんver3

トークイベント

 ーフィリピン・マリナオ村より

 Villa Flor Villanueva Javier

 サンラモン・アバカハンディクラフト組合代表

 ー上世屋より

 齊藤 麻弓

 藤織り工房ののの 主宰

制作実演

 マクラメ編み実演

 藤織り実演

入場無料

会場:錦水亭竹生園

京都府長岡京市天神2-15-15  
(会場の感染対策については、こちらをご覧ください。)
http://fairplus.doorblog.jp/archives/58422911.html

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アバカ・マクラメ編みと藤織りは、山間地域の暮らしの中で育まれ繊細な手仕事、フィリピンと日本の農村共同体の営みの象徴と言えます。両者の普遍的な美しさは、そのような中で伝承・昇華してきた技ではないでしょうか。

展示会では幅広い作品とともに、マリナオ村と上世屋の美しい暮らしと自然をご覧いただきます。イベントでは、民藝研究者鞍田崇先生の講演、作家齊藤麻弓が語る藤織りへの思い、フィリピンとオンラインで結ぶ実演を行います。

会場は竹林を望む広々とした空間で自然の風を感じながら手仕事を間近でご覧いただけます。

 

お問い合わせ

特定非営利活動法人フェア・プラス担当:河西(かさい)

所在地:京都市下京区月鉾町52 イヌイ四条ビル3階Flag四条

TEL075-744-0646 / FAX075-744-0945

E-Mailinfo@fairplus.org 

万博基金ロゴマーク_page-0002

事業:日本万国博覧会記念基金事業

https://www.osaka21.or.jp/jecfund/

主催:特定非営利活動法人フェア・プラス

共催:藤織り工房ののの

協力:高野竹工株式会社

 

展示会場について

錦水亭竹生園

 長岡天満宮に隣接する筍料理で有名な錦水亭の旧宿泊施設「竹生園」。その名の通り竹林を有する昭和レトロな建築の2階大広間での展示です。竹の笹が風に揺れる音を聴きながらゆったりと時間が流れる空間でゆっくりご覧いただけます。

 

会場までの地図


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会場協力:高野竹工株式会社

良質の竹の産地として知られる京都府長岡京市に工房を構え、様々な技術を持つ職人が竹林の管理から制作まで一貫して行い、茶道具から日用品まで多彩な商品の製作に携わっています

今回の展示では、竹ボタンや茶箱など、アバカと京都の竹のコラボ作品を紹介します

竹生園一階「高野竹工ショールーム」では、竹林を望むショップエリアにて「二つの村の布展」展示品および関連製品の販売も致します。


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フィリピン・マリナオ村

アバカとフィリピンの民芸品

アバカは、フィリピン特産のバナナの木に似た植物で、幹から採った繊維は柔軟で水にも強いことから、古くから漁網などに使われてきました特に、フィリピン中部地方のアバカの木の繊維は繊細で上品で淡い生なり色をしていることから、手編みの民芸品作りに使われてきました。


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アバカ・マクラメ編みとマリナオ村のこれから

フィリピン中部の山村マリナオ村の人たちは、貧しい暮らしを少しでもよくするため、「マクラメ編みという伝統の技法を母から娘へ代々受け継ぎ、アバカの繊維を編んで民芸品を作ってきました。しかし、マクラメ編みは非常に手間と根気がいる作業で収入も多くなく、村を離れ都会へ働きに出ていく若い人たちも多くいました。

フェア・プラスは、アバカ・マクラメ編みの美しさを日本の人たちに伝えたい、マリナオ村の伝統を絶やしてはいけないと、村の人たちとアバカの帯やバッグを作り、村の人たちの暮らしをよくしようと取り組んできています。


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特定非営利活動法人フェア・プラス  http://www.fairplus.org/ 

2012年よりフィリピンの山村マリナオ村の人たちを支援するため、フェアトレードで村の民芸品であるアバカ・マクラメ編み商品輸入販売を開始。2014年より村の人たちのさらなる収入の向上を目指し、質の高い商品開発に取り組み、京都の着物文化との融合を目指した浴衣や夏の着物に合わせてアバカ八寸帯やクラッチバッグなどを開発、多くの着物愛好家の方たちの評価を頂いてきた。


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京都府上世屋集落

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藤織りと上世屋集落

古来、日本各地で生活に用いる布は身近な植物の繊維で織られていました。藤織りはその内のひとつです。江戸時代以降、木綿の普及と共に徐々に作られなくなる中、京都府北部の山間の村 上世屋では、女性の冬仕事として途絶えずに受け継がれてきました。初夏、山に自生する藤の木を伐り、雪深い冬中、その繊維を糸に繋ぎ、春までに布に織り上げました。


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藤織りのこれから

藤織りの制作技術伝承は、1989年より「丹後藤織り保存会」によって活発に行われていますが、上世屋の生活サイクルの一部として続けられてきた藤織りは、高齢化や離村に伴って減少し、現在、地元の村人で藤織りに携わっているのは90歳代の女性一人となってしまいました。村の生活の一部としての藤織りを絶やしたくないとの想いから、齊藤麻弓は上世屋に移り住み、藤織りの歩みを繋いでいます。

 
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藤織り工房ののの
(齊藤 麻弓)    https://www.nononokamiseya.com/

埼玉県出身。木工職人の祖父 齊藤久山に憧れ、ものづくりの道を志す。

結城紬の織り子を4年、地機での製織を習得。野村シルク博物館で繭からの絹糸作り、天然染料による染色、高機による製織など、絹織物の一連の制作工程を学ぶ。龍村美術織物で紋織の手織り職人として6年。この間、丹後藤織り保存会主催の藤織り講習会を受講し、30期保存会員となる2018年上世屋に移住し、20213「藤織り工房ののの」を立ち上げる。

 

上世屋


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第57回ツキイチカフェ:パンデミックに立ち向かうフィリピンの山村の人たち

  • 2021年01月20日

1月17日開催のツキイチカフェは、河西 実(フェエ・プラス 事務局長)が「パンデミックに立ち向かうフィリピンの山村の人たち」をテーマにお話させて頂きました。当初は会場とオンラインでの同時開催を予定していましたが、京都で緊急事態宣言が出されたため、残念ながらオンラインのみでの開催となりました。

 

最初に河西から参加者のみなさんに「2020年はどのような年でしたか?」とお聞きしました。みなさんからは、「オンライン授業でほとんど大学へ行くことがなくなってしまった」、「友だちと会えなくなってしまい寂しい」、「仕事が大きく変わってしまった」など、それまでの日常が一変したことが口々に話されました。


①

2020年はフェア・プラスにとっても激変の年だったことを河西からもお話しました。事業型NPOとしてビジネスを生かしてきたフェア・プラスのほとんどの取引先が休業、休館、廃業、閉店などとなり、取引が消滅してしまいました。

さらにフェア・プラスが長年支援活動を行ってきたフィリピン・マリナオ村も荒波にさらされる年となったことをお話しました。


②

マリナオ村では、伝統のアバカ・マクラメ編みを生かした製品を長年生産し暮らしの糧としてきました。近年は、フェア・プラスがデザインした品質の高い着物関連商品(帯、ラッチバッグ、巾着など)を、誇りを持って生産し、村の人たちの暮らしも良くなってきていました。マリナオ村の人たちが作った名古屋帯などの商品は日本の着物愛好家に大変好評で、多くのファッション雑誌でも紹介され、販売を伸ばしてきました。2019年には台中市の博物館からの招待により博物館の特別展「Slow Fashion」に半年間出展し、海外での注目されるようになっていました。


③

しかし、2019年末超大型台風ウルスラが村を直撃し、九割の家屋が大きな損傷を受け、これまで植林を行ってきたアバカの木々も多くがなぎ倒され、甚大な被害を受けました。

フェア・プラスはすぐに義援金を募り、マリナオ村の人たちへの緊急食糧支援、家屋の修復材の提供などに取り組みました。

ところが、村の復旧がまだ道半ばの20203月に、フィリピンでも新型コロナウイルス感染拡大により、政府は全土でロックダウン(都市封鎖、外出禁止令)を実施し、村の人たちは町へ買い出しにいくことも、畑へ働きにいくこともできなくなり、困窮した生活に再び追い込まれてしまいました。

フェア・プラスも日本国内の取引がほとんど消滅するという厳しい状況に立たされていましたが、マリナオ村の人たちへの支援のため、再び義援金を募り、食糧支援に取り組んでいきました。


④


また、フィリピン政府方針により、マリナオ村の小学校も10月よりオンラインのみでの授業での再開となりました。オンライン環境が整備されてなく、タブレット等の機器を持っていない家庭も多い子どもたちのため、先生たちは授業で教える内容をプリントして各家庭に配って回っています。フェア・プラスでは、先生たちを少しでも応援するため、文具の寄付も行ってきました。

 

さらに、「アバカ・マクラメ編み」の火を絶やさないため、少人数によるマクラメ編みトレーニングを再開し、アバカの植林も台風で荒れた土地を整備し徐々に再開してきています。

例年フィリピンで最も賑やかとなるクリスマスシーズンを迎えましたが、昨年は一切のイベントの開催が禁止されました。フェア・プラスは各家庭でささやかなお祝いの食事を取って頂きたいと思い、鶏肉を提供致しました。村の人たちは、クリスマスの日に教会のミサで、2021年が穏やかで平和な暮らしになるよう祈りを捧げています。


⑤

厳しい状況に置かれても、明るく前を向いて生きていこうとするマリナオ村の人たちに、フェア・プラスは共感し、励まされてきたように思います。

これからも、マリナオ村の人たちと協力して厳しい時代を乗り切っていきたいと、河西からお話して終わりました。

 

その後の意見交換で参加者の方たちからも、「現地の方々の前向きな姿勢が励みになりました」、「私たちも前向きに明るく生きなければと思いました」、「アバカの製品がもっと多くの人に手に取ってもらえるようになるといいなと思いました」、「コロナ禍における外国の状況についても学ぶことができました」など、共感の声を頂きました。


⑥

以上


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12月5日オンライン開催第56回ツキイチカフェ:チャリティーをもっと楽しく、身近に。京都発チャリティー専門ファッションブランド”JAMMIN”

  • 2020年12月15日

125日開催ツキイチカフェは、西田 太一さんJAMMIN合同会社 代表)をゲストにお迎えして、「チャリティーをもっと楽しく、身近に。京都発チャリティー専門ファッションブランド”JAMMIN”」をテーマにオンラインで開催しました。


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大学では理工学部だった西田さんが、どのような経緯でJAMMINを立ち上げるように至ったかを最初にお話し頂きました。

西田さんは、理工学部で衛生工学を学び、発展途上国の水資源について研究していましたが、スリランカを訪問した時に貧困層の暮らしに衝撃を受けました。当時スリランカには奴隷制度があり、貧困層はプランテーションで低賃金で過酷な労働を強いられていました。水道はなく、川の水が飲み水であり、トイレでもあるという生活を送っていました。

ケニア、ラオス、フィリピン、ミャンマーも訪問した西田さんは、途上国の問題に取り組みたいとの思いを強く持ち、開発コンサルタントの企業に就職しました。

そこでは、1.5兆円にものぼる予算で大都市の建設に取り組むという大型のプロジェクトに携わりましたが、自分のしたいこととは違うと違和感を感じた西田さんは退職して、30歳になった時JAMMINを立ち上げました。


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JAMMINでは、Tシャツなどを販売し、売り上げの20%をチャリティとして毎週違ったNPO団体へ寄付する取り組みを行っています。非常に低い利益率が常識のアパレル業界で売り上げの20%を寄付するというのは無謀な挑戦と考えられました。

それを実現するため、JAMMINは一般のアパレル企業とまったく違った、次のような取り組みを徹底して行っています。

①ネットでの販売に特化し、店舗などの固定費を出さない。


②受注生産に徹し、売れ残った商品を廃棄するというロスを出さない。受注生産でありながら、2,3日のリードタイムを実現する。


③値下げセールを行わない。


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また、毎週毎週異なるNPOに寄付する理由は、多くの企業は分かりやすい活動をしているNPO団体に寄付を行う傾向があり、寄付を受けられる団体がが偏ってしまうという問題があるためです。

非常に厳しい社会問題に多くのNPOが取り組んでいるのも関わらず、注目されず寄付が集まらない団体がある。JAMMINでは、幅広くいろいろな活動をしている団体から直接お話をお聞きし、寄付させて頂いていますと、西田さんからお話頂きました。

また、Tシャツなどの生産にあたっては、顔の見える関係を大切にしています。生地を作り染までやってくださる愛知、和歌山の会社、その布地を裁断し、縫製して下さる大阪、奈良の会社などとの関係を大切にしてきています。伝統産業の支援にも取り組んでおり、組み紐のブレスレットや伝統的な手ぬぐいも取り扱っています。透明性のあるものづくりを大切にしていますと、説明頂きました。

 

なぜ、西田さんがJAMMINを立ち上げて、このような取り組みを始めたのか、その背景についても西田さんは話して下さいました。


米国では人口
3億人の人たちが30兆円の寄付をしています。一方、日本では人口1億人が寄付している金額は7,756億円と、人口比で見ても米国の10分の1にも満たない少ない金額となっています。

なぜでしょう?日本では「チャリティー」には「うさんくさい」というイメージがあります。一方、米国では有名なチャリティー団体「チャリティーウオーター」など、チャリティーで「かっこいいパーティー」が開かれています。また、「売り上げの一部を寄付します」とよく企業はPRしますが、「一部」っていくらなんだろうとの疑問があります。


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JAMMINでは、「かっこいいチャリティー」にこだわり、「かっこいい」から買いたくなるTシャツ作りに取り組んでいます。また、「一部」がいくらなのかをはっきりするため、すべての商品についてひとつ700円を寄付することにしました。

そして挑戦者として誠意を持って取り組んでいます。多くのアパレル関係企業は多額の広告宣伝費を使っていますが、JAMMINではSNSで自ら発信することにより、広告宣伝を行わず、販管費を低く抑えています。


 

さらに、最近の取り組みとして、障がい者に働く場を提供するため、昨年4月に「三休」(Thank you)を立ち上げ、倉庫管理やプリントの仕事を担ってもらい、また地域の高齢の農家さんから2,000坪の農地を預かり農作業も行っています。

参加者のみなさんは、西田さんが話されるこれらのJAMMINさんの素晴らしい取り組みを聞き入っていました。


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続いて西田さんは今年の新型コロナ感染拡大による影響についてお話下さいました。

アパレル産業は、コロナの悪影響を強く受けた3位の業界であり、路面店の8割が店を閉じ、大手のアパレル企業が倒産しています。JAMMINでも消費マインドが下がり気味ののため若干影響を受けていますが、ネット販売で自分たちの生産を維持し、チャリティを継続してきています。

また、NPO業界も非常に厳しい状況にあり、コロナのため今まで活動してきた現場で活動ができなくなっいる団体も多くあります。CSR(寄付)どころでない企業も多く、来年はさらにNPOにとって厳しい年になるのではと思われます。


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11東日本震災の時は多くの寄付が集まりましたが、コロナ禍では寄付、チャリティが増えていません。DVやリストラなど新たな社会問題も発生しています。親の性的虐待から逃れるための女性のシェルターを運営する活動などについても話され、過酷な現実があることを参加者も再認識する場となりました。


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西田さんのお話が終わった後、参加者との意見交換を行いました。

介護士のサポートに取り組んでいらっしゃる参加者の方からは、西田さんが言われた企業からCSRの対象と見られないという問題があることを話され、JAMMINさんの取り組みに感銘を受けましたとコメントされました。


他の参加者からも、ユニセフなどの大きな組織へ寄付しても、自分の寄付が何に使われているか分からない、
JAMMINさんの活動のように目に見える取り組みは素晴らしいと話をされました。


最後に、今後も厳しい状況を乗り越えていなかければならないとの、西田さんの熱い思いをお話され、今回のツキイチカフェを終わりました。

 

以上

 

 

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